「ユースエール認定企業」インタビュー

  • 総合工事業・土木工事業
  • 2023.03.01
  • 川瀬建設株式会社(長野県)

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  • 「ユースエール」と「えるぼし」県内初の同時認定
    有休取得率100%、週休2日制を導入し、
    求人難解消に向けた働き方改革を推進

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左:川瀬雄一さん(代表取締役)
中央:吉本紀子さん(総務部課長)
右:志水尊さん(土木部・2020年入社)


JR松本駅から車で野麦街道を上ること約1時間。四方を山に囲まれた標高約1000メートルに位置する長野県松本市奈川に川瀬建設はあります。山間地域の河川や道路整備など公共土木工事を手掛ける同社は、2022年6月にユースエールと女性の活躍を推進する「えるぼし」両方の認定を受けました。両認定をもつ企業は長野県で初めてです。川瀬雄一社長と吉本紀子総務部課長にユースエール取得の経緯などを、入社3年目の志水尊さんに仕事へのやりがいや今後の目標について話を伺いました。


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川瀬社長と吉本総務部課長に聞きました
━はじめに事業内容と会社の強みを教えてください。

川瀬社長)1960年に父が創業した土木事業をメーンとした建設会社です。仕事は松本市内が中心で、最近は台風や大雨による地滑りやがけ崩れ、河川の補修といった災害復旧関連の公共工事が多くを占めます。山間地域での復旧工事の豊富な経験と実績が会社の強みです。


━なぜユースエールの認定を受けようと思われたのですか。

川瀬社長)人手不足が続いているので求人効果に期待したことと、企業価値を高めたいと思った2つの理由からです。山間部にある会社なので求人には苦労してきましたが、5年前くらいから、さらに人が採れなくなりました。働きやすい会社であることをわかってもらう手段としてユースエール取得を考えました。それと、ユースエール認定を受けると、公共工事の入札で加点評価されます。そうしたメリットもあるので、社内制度を整えて企業価値を高めようと思いました。

川瀬建設画像_3 ━申請手続きで苦労したことはありましたか。

吉本課長)残業時間や有給休暇の取得状況など認定基準はクリアしていたので、要件をそろえる苦労はありませんでした。申請書類の記載に不備があり、長野労働局からいったん差し戻されたのですが、担当者の方が私の認識違いを丁寧に教えてくださったので、修正もスムーズに終えることができました。


━女性の採用や継続就業などの要件を満たした企業を認定する「えるぼし」も同時に取得されましたね。

吉本課長)長野労働局の職員の方が、「一緒に取得してはどうですか」と勧めてくださって、その親身なサポートと、会社の評価を獲得する作業に私自身、面白さを感じて両方を取得することにしました。私は松本市に家族と移住して2021年に川瀬建設に入社しました。前職は食品メーカーの商品開発や営業の仕事だったので、建設業は初めてで、ハードな仕事を想像していたら、実際には女性も働きやすい職場でした。もし私が現場で働きたいと言ったら、何ができるかを社長や社員の皆さんが考えてくれるようなこの会社を、もっと知ってほしい、若い人や女性が抱く建設業のイメージを変えたいと考えて、2つの認定を同時に取りました。


━ユースエールを取得して感じる効果や良かったことはありますか。

川瀬社長)取得してまだ半年ほどなので、求人効果はこれから期待したいところですが、信濃毎日新聞など3社の新聞に認定式の記事が載ったこともあって反響はありました。特に同業者からは、認定条件をクリアしてよく取得できたねと言われました。また、ハローワーク主催の就職説明会に参加したときは、認定企業をアピールする大きな看板を私たちのブースに用意してもらえたのはうれしかったです。

吉本課長)松本公共職業安定所で行われた認定通知書の交付式で、フェルト生地でつくられたユースエール認定マークをいただきました。職員の方の手作りだそうです。心のこもった贈り物に感激して、会社の玄関に飾っています。

川瀬建設画像_4 ━働きやすい職場にするために取り組んでいることを教えてください。

川瀬社長)隔週休みだった土曜日を2021年4月から全休にして完全週休2日制にしました。土曜をすべて休むと年間で約1カ月分の稼働が減るわけです。経営的には大きな決断でしたが、働き方改革を進めている会社であることをアピールできればと思いました。社員の有給休暇取得率は100%で、年平均取得日数は22日です。一つの現場が終わったら有休を取ることを会社も推奨しています。多趣味な社員が多いので、それぞれに休みを楽しんでいますよ。


━どんな趣味をもった方がいますか。

吉本課長)登山家や山を自転車で上るヒルクライムのレースに出る人もいます。狩猟免許をもつ人や絵を描いたり、渓流釣りやスキーを楽しんだり。四方が山ですから、山が好きで移住した社員もいます。

川瀬建設画像_5 ━若手の人材育成で心がけていることを教えてください。

川瀬社長)先輩の背中を見て仕事を覚えろという、かつての育て方は通用しないと思っています。そうした古い価値観は捨てて、若い人たちの考えをなるべく聞く。そのために心がけているのは声かけです。話しかけて返ってきた声や表情で、その日の体調や仕事の様子もわかります。そしてチャレンジする気持ちを大事にすること。重機の資格を取りたいという声を聞けば、受験料は会社が負担して資格取得をサポートしています。


━最後に入社を志望する若い人へのメッセージをお願いします。

川瀬社長)従来の建設業のイメージを変えたいという思いがあって、ユニフォームも有名メーカーを採用し、ダウンジャケットやウインドブレーカーなど毎年1アイテムずつ社員に支給しています。働き方改革をさらに進めて、もっと働きやすい環境を整えていくつもりです。建設業に興味のある方はぜひ来てほしいと思います。


吉本課長)Iターンでこの土地に移住してきた私も、これまでの経験が活かせる仕事はあるだろうかという不安がありましたが、培ったスキルや経験は、いくらでも形を変えて活用できることがわかりました。田舎暮らしにあこがれはあっても仕事の不安で思いとどまる方は多いと思いますが、この会社はIターン者が何人もいます。周りもしっかりとサポートしますので安心して来てください。


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2020年入社の志水尊さんに聞きました
━なぜ入社しようと思われたのですか。

高校は森林環境科で土木関係も学んでいたので、そうした知識が活かせたらと思いました。川瀬建設には父も働いていて、知り合いもいるので、わからないことがあってもすぐに聞ける環境があることも志望した理由です。


━現在の仕事内容とやりがいを教えてください。

重機ではできない、人手で行う現場作業を先輩の指導を受けながらやっています。高校で学んだ測量の手伝いやチェーンソーを使った伐倒もしています。「ここの現場に関わったよ」と家族や友だちに話して、「すごいじゃん」と言われたときはうれしいですし、災害復旧工事で地域の人の役に立っていることにやりがいを感じます。

川瀬建設画像_7 ━今後の仕事の目標はありますか。

国家資格の2級土木施工管理技士に合格することと、大型免許を取ることです。資格や免許があれば、現場でやれる仕事が増えるので早く取りたいです。将来的には山を削ったり、地盤を掘削したりする重機のオペレーターになって、災害復旧工事の中心となって働きたいと思います。


━入社を考えている人へのメッセージをお願いします。

仕事についてはしっかりと指導してもらえて、仕事以外では冗談を言い合うような、先輩とも気軽に話ができる雰囲気の会社です。社員同士で休日に渓流釣りに行ったりもします。急な用事ができて、前日に有給休暇を申請しても対応してもらえるなど働きやすい会社なので、20代の同世代が増えるといいなと思います。

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