「ユースエール認定企業」インタビュー

  • 宿泊業・飲食サービス業
  • 2025.03.19
【写真1】大嶺専務取締役・グェンさん・呉さんトップ画像
右:大嶺宣之さん(専務取締役総支配人)
中央:グェン・ヴァン・ダイ・ホアンさん(2023年入社)
左:呉佩晨さん(2023年入社)

沖縄県宮古島市でホテルサザンコースト宮古島を運営し、不動産業なども営む先嶋産業株式会社。島内出身者が中心だったが、将来的なインバウンド需要への対応も視野に入れて、若者の採用に力を入れるようになった。大嶺宣之・専務取締役総支配人と、入社3年目のグェン・ヴァン・ダイ・ホアンさんと呉佩晨(ゴ・ハイシン)さんに宮古島のホテルの空気を聞きました。

大嶺宣之・専務取締役総支配人に聞きました。

━事業内容を教えてください。
1995年の創業で、ホテルの運営を中心に、重機リース業や不動産業などを主な事業として展開しています。現在約30名の従業員がおり、そのうち20~30代の若手社員が6名在籍しています。

━会社の強みは?
2007年7月に開業したホテルサザンコースト宮古島は、市街地からのアクセスが良く、広い駐車場、ゆったりとした客室が特徴で、年間約2万5000人にご利用いただいています。地元出身の従業員が多く、派遣に頼らない直接雇用を重視しており、地域への還元と従業員の幸せを重視する経営方針で、みな仲良く、ゆったりとした雰囲気で働いているのが強みですね。

【写真2】大嶺専務取締役

━2023年にユースエールの認定を取得された経緯は?
従来地元からの中途採用が多かったのですが、将来的なインバウンドへの対応も含め、若い人材を確保するために新卒採用を進めることにしました。また、育休産休取得者の復帰に際して、休暇制度などの整備をした時に、地元のハローワークの担当者からユースエール認定制度について紹介・説明を受け、若者の採用や育成について今後取り組んでいこうという会社の方針とユースエール認定制度の趣旨が合致したのがきっかけでした。

━ユースエールの認定取得で苦労されたことは?
コロナ禍もあり、会社の働き方を見直すタイミングでもありましたが、元々総残業時間などはさほど多くはなく、オフシーズンにはきちんと休みを取れていました。ただ、24時間営業のホテルという特性上、残業時間を減らす努力や有給休暇取得率などを確保することと、育休・産休後の時短制度を運用するのは苦労しました。

━ユースエールを取得した効果は?
県内ホテルでは初認定で、宮古島でも第1号の認定企業として、ハローワークで積極的にPRしてもらえることで、若者からの応募増が期待できます。今年2年ぶりに、新卒者を1名採用することが決まっています。ハローワーク主催の合同企業説明会に参加できることもメリットに感じています。

━若者が働きやすい環境づくりとして、特に取り組んでいることはありますか。
若手に限らず会社全体で人材育成に力を入れようと、中小企業家同友会の研修制度を活用して、仕事への心構えやマナーを学んでいます。ほかに、経営幹部向けのセミナーや大手ホテルチェーンの若手の研修にも参加するなど研修制度の充実にも注力しています。また、パワハラやセクハラの防止などの職場環境改善に向けた取り組みも継続的に行ったり、年2回程度の懇親会実施を検討したり、社員間のコミュニケーション促進にも取り組んでいます。

【写真3】大嶺専務取締役

━最後に就職を考えている若者へのメッセージを。
丁寧な接客をするので、ホテル業はすごく難しい仕事ではないかと思われている人もいるかもしれませんが、当ホテルはお客様とフレンドリーに接することが喜ばれているので、さほどかしこまった雰囲気ではありません。会社としては、地域への還元と従業員の幸せを重視する経営方針ですので、接客業に興味がある若くて元気な人にぜひ来てもらいたいですね。

入社3年目のグェン・ヴァン・ダイ・ホアンさんと呉佩晨さんに職場の雰囲気を聞きました。

━先嶋産業に入社したきっかけは?

【写真4】グェンさん

グェンさん 日本の自動車が好きで興味を持ち、18歳で来日して日本語を学んだ後、福岡の大学に進学しました。接客業に興味を持ったのと、離島で働いてみたいという思いもあって、採用を募集していたので応募しました。

呉さん 日本のアニメが子供の頃から好きで、大学で日本語を学びました。高校生の時から観光業にも関心があり、大学の先輩がホテルサザンコースト宮古島にインターンをしていた経験を聞いて、日本で観光の仕事をしたいと思い、入社しました。

【写真5】グェンさんと呉さん

━入社してから現在までのお仕事内容を教えていただけますか?

グェンさん フロント業務を担当しており、チェックインやチェックアウト、予約確認、客室清掃スタッフへの作業指示などを行っています。

呉さん フロント部門でチェックインの案内と予約の受け付けを担当しています。お客様への観光のご案内などもしています。

━仕事のやりがいや楽しさを感じる瞬間はどんなときですか?

グェンさん お客様が満足して帰られる時や、お客様から直接感謝の言葉をいただく時にやりがいを感じます。一度、お客様が携帯電話をなくされたのですが、私も携帯電話をなくした時大変な思いをしたので、一生懸命探しました。何とか見つけられた時は非常に喜んでいただけて、本当にうれしかったです。

呉さん お客様の対応をして笑顔を見られる時が一番楽しいです。特に観光スポットの案内をして、お客様が喜んでくれた時がとてもうれしいです。

━会社の良いところを教えてください。

グェンさん お客様への対応の時にミスがあっても、先輩たちがどうしたらいいかを教えてくれるので心強いです。シフトも事前に希望を出して、きちんとお休みを取れるので、休みには海に行くなど、島の生活もエンジョイしています。レストランがあって、そこの食事がとてもおいしいのも魅力ですね。

呉さん 社員のみんなが本当に優しくて、日本語が完璧でない私にもゆっくり話してくれて、仕事もしっかり教えてくれます。また、食事に行ったり遊びに行ったりと、スタッフ同士の仲も良いです。島の自然も素晴らしく、仕事帰りに夜空を見上げると星が本当にきれいで、宮古島に来て初めてちゃんと星座を見て、癒やされています。

【写真6】呉さん

━仕事や将来の目標を教えてください。

グェンさん ホテルで接客業のスキルを磨きながら、将来的には自分のビジネスを立ち上げたいと考えています。会社には、建機のリースなど他の業務もあるので、それも経験してみたいと思っています。

呉さん 日本語をもっと勉強して、お客様への案内を完璧な形でできるようになることが現在の目標です。目の前のことをしっかり達成してから次のことを考えるタイプなので、まずはこの目標を達成してから、次の目標を考えていきたいと思います。

━入社を希望する方に向けてメッセージをお願いします。

グェンさん 宮古島はとても平和でいいところです。食事もおいしいので、チャレンジ精神のある人と一緒に働きたいですね。

呉さん 宮古島でのゆったりとした環境での仕事は、特に初めての就職先としてすごく適していると思います。社員は優しい人ばかりなので、やはり優しい人に来てほしいですね。

【写真7】ホテル概観
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