<伊藤和博副社長(右)と2020年入社の千葉洸輝さん>
1960年に長野市で建設・工事用機械の販売会社として創業した富士工機は、制御・省力化機器を扱い、工事部門も併設する総合エンジニアリング技術商社として発展してきました。長野営業所は真新しい社屋で、社員同士なごやかな表情で働いていました。伊藤和博副社長と2020年入社の千葉洸輝さんに、会社の特徴や職場の雰囲気を聞きました。
- 伊藤副社長に聞きました。
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━事業内容を教えてください。
営業部門では、長野県内と東京に計四つの営業所があり、富士電機の受配電機器や空調制御機器など制御・省力化機器を販売する代理店として、主に工場向けに検査や省力化の機器を販売しています。また、機電部門では、千曲川の排水機場の排水ポンプのメンテナンスや更新工事などの施工管理を担当しており、二つの柱で事業を展開しています。従業員は現在27人で、20~60代まで各世代同じぐらいの人数です。
━会社の強みは?
まず営業部では、富士電機という制御機器では一流のメーカーの代理店であり、そして新潟を拠点とするアヅマホールディングスグループの一員として、グループ各社の商材を幅広くお客様に提案できるところが特徴です。機電部門はインフラを支える仕事で、令和元年の東日本台風で千曲川の堤防が決壊した水害では、被災した社員もおり、みなさまの生活を守るということに思いを強く持っている社員も多くおります。創業以来比較的安定した業績を続けているのも強みです。
━2024年にユースエールの認定を取得したきっかけは?
グループ全体で時間外勤務の削減や年間休日を124日以上、有給休暇が取得しやすい働きやすい職場づくりを目指して取り組んできました。そこで若手採用の強化を図っていきたいと思いましたが、営業部門が扱っている制御機器や機電部門のインフラ施設の管理というものは若い人には分かりづらいということもあり、対外的にアピールするためにユースエール認定を取得しました。
━ユースエールの認定取得で苦労されたことは?
時間外勤務の削減や有給休暇の取得促進のために社内の業務効率を見直そうと、業務の棚卸をするなどしてきました。また、2024年から定時の午前8時半~午後5時半の勤務時間を午前7時半から午前9時半までの30分刻みで始業し、午後4時半から午後6時まで終業時間を選べる時差出勤制度を導入しました。早く出社する社員からは「お客様より早く始業でき、営業の準備をする余裕がある」など好評ですが、管理部門は勤怠管理のシステムを見直すなどの苦労もありました。
━ユースエール認定を取得して良かったことは?
具体的な効果というのはまだ実感していませんが、転職フェアや会社説明会などに出展する際に、就職希望者へのアピールの材料にはなっているかなとは思っています。
━若者が働きやすい環境づくりとして、特に取り組んでいることはありますか。
まず昨年7月に本社事務所を一新しました。それまではかなり年季の入った事務所だったのですが、職場環境づくりには一生懸命取り組んでいます。面接などでよく教育体制を聞かれますが、グループとしても人材育成には力を入れており、営業の基礎研修やグループ間での情報交換、商品の勉強会などには積極的に取り組んでいます。また、毎週月曜日午前9時から「お悩み相談室」として、日々の営業でお客様から言われて困ったことや、お客様にどういうアプローチをすればいいのかなど、悩みごとをみんなで相談できるようにしています。さらに、月に一度社のメールマガジンを発行しているのですが、昨年は20~30代の若手が集まって議論しながら内容を決めるなど、社員同士のコミュニケーションを密に取っています。
━最後に就職を考えている若者へのメッセージを。
社のビジョンとして、「全社員の物心両面の幸せ」ということをうたっております。従業員の幸せはもちろん、大きい意味でお客様を含め多くの方のお役に立つ幸せのために活動するという理念を持っています。お客様から長年のお付き合いで信頼されているということにやりがいを感じられる会社になっていると思っています。その上で社内のコミュニケーションだけでなく、グループが4社のコミュニケーションも非常に活発な会社ですので、ぜひ若い人に来てほしいですね。
- 2020年入社の千葉洸輝さんに聞きました。
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━入社した理由を教えてください。
山登りが好きなので、長野県に住みたいと思い、県内の食品販売会社に就職しましたが、希望する営業職に就けなかったため、早い段階で営業職ができる会社を探していました。未経験でも営業職を採用している会社が少ない中、富士工機が募集していて、松本に営業所があったことが決め手となりました。
━入社してから現在までのお仕事内容を教えていただけますか?
入社してから3年間は松本営業所で機械販売の営業に配属になり、新規と既存のお客様を半々ぐらい担当していました。精密機械や食品メーカーに出向いて、お客様のお悩みを聞きながら、お役に立てる機械を提案するなどしていました。昨年から長野営業所で、主に成形機メーカーを担当しており、ペットボトルやプラスチック製品を製造する企業に対して、ブレーカーなどの電気機器や測定機器の提案・販売を行っています。取引高の多いお客様を担当しているので、注文を切らさないために導入してもらう機器を検討するなど責任を感じて忙しくやらせてもらっています。
━仕事のやりがいや楽しさを感じる瞬間はどんなときですか?
まず人と話すのが好きで、営業職を希望していましたので、お客様のところに通って、コミュニケーションを取ることが楽しいです。やりがいを感じるのは二つあり、一つは新規のお客様との取引が開始できたときで、もう一つは自分の提案した商材が採用されたときです。日常生活では目につかない製品でも、お客様に合う製品を探してきて、一生懸命勉強して提案をして、採用されたという事実だけでうれしく感じます。
━会社の良いところを教えてください。
社員数が少なく、長野営業所では5人なので距離が近いため、分からないことをすぐに聞ける環境があります。さまざまな商品を取り扱っているので、社員が積極的に新しい商品の勉強会を開いて、商品知識を得る機会も多い職場です。また、働き方も自由度が高く、私は午前7時半に出社して、午後4時半に終わるので、退社後の時間も余裕を持って過ごしています。土日もきちんと休めるので、趣味の山登りや旅行を楽しめるのも良いところだと思います。
━入社を希望する方に向けてメッセージをお願いします。
業界も未経験で機械の知識が全くない状態でも勉強する機会も多く、社員間の距離が近いので話しやすい雰囲気もあるので、安心して入社できます。社員の数も少なく、常に自分で考えて行動しなければいけないので、自分で考えて行動できる人は向いていると思います。