「ユースエール認定企業」インタビュー

  • 医療・福祉
  • 2018.1.31

株式会社あんずカンパニー

院長 須藤隆昭様



認定企業の事業内容
―御社の事業内容をお聞かせください。

当院は、鍼灸アロマテラピーを中心に行っております。鍼師・灸師は3年の専門学校を卒業した後、厚生労働省の国家試験を受けて取得する国家資格です。アロマテラピーは公益社団法人日本アロマ環境協会の認定資格です。アロマテラピーインストラクターとアロマセラピストの資格を所持しています。


―鍼灸院としての特長をお聞かせください。

一般的な鍼灸治療はもちろん、マタニティーということで、不妊治療から出産・育児までのトータルな女性の周産期の治療が多いです。また美容鍼灸ということで、美容に特化した治療をしております。

それ以外ですと、視力回復教室ということで、目の治療を行っています。

最初は鍼灸院だけだったのですが、鍼灸院を10年やってからアロマテラピーを加えました。女性の治療と癒しを統合したかたちで、心身ともに疲れて自律神経症状の患者さんがよくいらっしゃいます。身体だけではなく、心の方のトラブルもあわせて診るのが、当院の特長だと思っております。


―釧路で開業されたのはどうしてですか。

北海道が好きということと、釧路が僕の生まれ育った街ということで、地元のこちらで開業しました。2年前からは、沖縄県の宮古島に分院を作りまして、釧路と宮古島の二つで治療院を経営しております。


―かなりの寒暖差がありますが、なぜ沖縄を選ばれたのですか。

基本的には、僕が個人的に北海道と沖縄が好きだ、という趣味趣向でスタートしました。宮古島という島自体が「癒しの島」と呼ばれるアイランドセラピー、いるだけで元気になる美しい海に囲まれたところです。そういう島で鍼灸やアロマを受けると、さらに元気になれます。




ユースエール認定の取得理由
―ユースエール認定の取得理由をお聞かせください。

ユースエールの認定を受けようと思ったきっかけは、「御社なら認定取得できるのではないか」とハローワークから勧められたからです。


―どこに魅かれて申請しましたか。

当院のモットーとして「よく学び、よく遊び、よく働く」ということを掲げています。学ぶといっても、鍼灸アロマの仕事ですから、机の上の知識だけではなく、人間力がアップしなければいい仕事はできません。人間力のアップのためには、職場だけの勉強ではなく、外のことも知らないと、ということで旅をしたり、遊んだりということを推奨しています。そのため、有給休暇の取得や労働時間の削減を勧めていました。日本は欧米に比べて、休みも取らず、長時間労働で、心も身体も壊してしまう人が多いと、かねてより危惧していました。働きすぎで病気になって当院を訪れる患者さんは本当に多いのです。そういうことから、当院の考え方とユースエールの考え方が一致した部分があったので、認定を取得しようと臨みました。

ただ、働き方改革といっても、単に休みが多く時間を減らしてゆとりを入れるだけでは駄目で、働くときは真剣に取り組み、休むときはリラックスする、メリハリが大事だとは思っています。それが「よく学び、よく遊び、よく働く」ということなんですよね。


―ユースエール認定のために何かしたことはありますか。

ユースエール認定の取得にあたっては、これまで通りの勤務体制で臨み、特別何かしたわけではありません。更新にあたっても、今まで通りで更新書類を提出したら継続できました。



ユースエール認定取得の効果
―ユースエール認定取得による効果は何かありますか。

きちんとした結果の出た効果があります。日本政策金融公庫から低利の融資を受けることができました。設備資金を借りるときだったと思います。ユースエールについて、ハローワークから説明を受けたとき、認定を受けると低利の融資が受けやすくなるというようなお話を聞いていました。たまたま融資の申請をするときに、「そういえばそんなことも言われていたなぁ」と思い出しまして、ユースエールの認定を受けていることも記載したところ、すんなり融資が通りました。事業を続けていく上では資金が必要なときもありますし、それが少しでも低利で借りることができれば、大きな効果になります。


―ほかに何か効果はありましたか。

ほかには、特に健康に携わる職業ですから、従業員の健康に気を配っているということが認定によって外部にアピールできればいいと思っています。まだそれほど大きなアピールはできていませんが、今後に期待を寄せています。




雇用管理や人材育成
―雇用管理で注力していることはありますか。

特別、雇用管理というわけではありませんが、スタッフ一人ひとりが自覚を持って現場の応対ができるということが、ほかの人の残業時間や休みを取りやすい体制づくりにつながっているのだと思います。例えば、現場をまかせきれないスタッフがいると、その分ほかの人の負担が増えてしまい、労働時間を少なくすることも、休みを取ることもできなくなってしまいます。ですので、雇用管理は、制度だけ整えてもいけません。当院では、人材教育とつながっているものと考えています。


―人材教育で注力していることはありますか。

教育にはとても力を入れています。週に一度、理念勉強会を行っていて、一回40分で184回ほど続いています。そこで、目的意識や、目指す方向、スタッフの考えや気づきを聞きつつ、個人の意識を高めるよう、努めています。プロとして、一流の技術者になるために、理念を作り、共通化するなどの作業を行っています。

もちろん、技術の勉強も必要ですので、実技や資格取得の勉強も、自主的に行う環境が当院のスタッフにはできていると思っています。

先日、温泉に社員旅行で行ったのですが、車中でクイズ大会という名の勉強会をしたり、レクリエーションを兼ねて理念勉強をしたりしました。社員旅行で宮古島に行ったりもしますが、海で遊ぶ時間も作り、かつ勉強する時間も必ず作っています。

また当院では、アロマテラピーのスクールも行っていますので、当院内で授業を行い、こちらで受験して資格を取るスタッフもいます。当院から巣立って開業するスタッフも多くいますので、ある意味、仕事を兼ねた学校のようなものだと思っています。


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