「ユースエール認定企業」インタビュー

  • 情報通信業
  • 2023.03.01
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左:沼山千尋さん(各種教育・研修運営業務担当・2021年入社)
中央:浄法寺常之佑さん(文書資料管理業務担当・2022年入社)
右:尾崎岳治さん(常務執行役員)


青森県六ケ所村の青森レコードマネジメントサービスは、企業や行政機関などに情報・文書管理システムの構築や運用サービスを提供する会社です。創業から20年を迎えた2018年を機に、会社の将来を担う人材の確保に向けて新卒者採用を再開。若者への認知を高める施策の一つとしてユースエール認定を2021年に取得しました。尾崎岳治常務執行役員に認定取得の経緯や人材育成策などを、2021年入社の沼山千尋さんと2022年入社の浄法寺常之佑さんに仕事のやりがいなどについてのお話を伺いました。


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尾崎常務に聞きました
━はじめに事業内容を教えてください。

社名でもあるレコードマネジメントは聞きなれない言葉だと思いますが、記録情報管理を指していて、文書・情報の作成から保管、保存、廃棄に至るまでの各プロセスにおいて、適切な管理手法をお客様に提供する業務です。文書・情報の扱いや管理、情報公開法など各種法令に対応した施策のほか、テレワークに不可欠な情報のデジタル化、文書管理システムの構築や運用サービスなどによる業務効率化のお手伝いをしています。1993年に六ケ所村で業務を開始し、1998年に法人として創業しました。


━会社の特徴を伺えますか。

モノではなくサービスを提供している会社なので重要になるのは人です。入社時から人材の育成に力を入れ、レコードマネジメント業務の基礎教育や情報セキュリティ、マナー・モラル教育など各種研修に取り組んでいます。また、約110名いる従業員のほとんどが六ケ所村と周辺地域の方で約7割が女性です。育児休業を取る従業員も多く、ほとんどが復職されます。そうした女性が働きやすい環境も特徴の一つです。


━地元で若者を採用する苦労はありますか。

少し前に最寄りのハローワークで聞いた話ですが、就労場所を六ケ所村に限ると、有効求人倍率は5倍くらいになるそうです。人の確保が難しい状況が続いています。

青森レコ画像_3 ━2021年にユースエールの認定を受けました。なぜ取得しようと思われたのですか。

2018年の創業20年を迎えたときに、当社をこの先も継続して発展させるためには、会社の将来を支える人材を自ら育成する必要があると考えて、社会人中心だった採用方針から舵を切り、新卒者採用を久しぶりに再開しました。高校への求人活動も2018年から始めましたが、他の企業にはない、若い人にアピールできる象徴的なものとして、ユースエールの認定を得ました。


━取得に際して苦労したことはありましたか。

手続きに関しては、担当者が不明な点を事前にハローワークに確認し、準備してくれました。 認定条件についても基準は満たしていたので苦労はありませんでした。申請前から、社員が有給休暇を取りやすくしたり、残業を極力抑えたりするなどの働き方改革を進めていたからです。女性の多い職場なので、結婚や出産、育児といったライフスタイルが変化しても働き続けられる環境づくりに取り組んできて、2017年には青森県から「あおもり働き方改革推進企業」の認証も受けています。


━有休取得や残業削減はどのような形で進めたのですか。

毎月1回、グループ長と言われるマネージャー職が集まって、グループごとに有給休暇の取得状況を報告し、全社状況を共有しています。取得率が低い個人にはグループ長を通じて有休を取るように働きかけをします。また、お客様からの急な依頼を除く残業については、いつ誰が残業するのかを記したスケジュールを事前に組んで時間管理をし、無駄な残業や休日出勤をなくしています。その結果、直近2021年度の社員の月平均所定外労働時間は8.5時間、有給休暇の平均取得日数は11.6日、取得率は72%です。

青森レコ画像_4 ━ユースエールを取得して良かったと感じることはありますか。

認定を受けた後、最寄りのハローワークに行くと、掲示板に当社の企業紹介コーナーが設けてありました。働きやすい会社であることをPRしてくださったことがうれしかったです。取得後の2022年には新卒者3名が入社しました。この認定を毎年継続していくことが大事で、採用活動で若い人に会社を理解してもらう要素として浸透させていきたいです。


━人材の育成や定着で力を入れていることはありますか。

新入社員の業務に関する悩みやメンタル面をフォローするため、先輩社員が相談に乗ってサポートするメンター・メンティー制度を導入しています。新卒採用を再開して5年ですが、制度が功を奏してか新卒入社の離職者はいません。また、記録情報管理士など業務を行う上で推奨する資格に合格した際、検定料を全額補助する制度もあります。社員には、自らを磨く向上心の大切さを伝えています。


━最後に入社を志望する若い人へのメッセージをお願いします。

この会社を広く知ってもらうために何が必要かを考えて、ユースエールの認定を受けました。この自分たちで考え行動する、これこそが私たち会社の特徴を表しています。六ケ所村という地域で20年以上事業を継続してきたこの歩みを、この先も止めることなく、当社で働きたいと若い人に選んでもらえる企業として成長できるよう努力を重ねていきます。


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2021年入社の沼山千尋さんと2022年入社の浄法寺常之佑さんに聞きました
━会社を志望した理由から教えてください。

沼山さん)地元の企業に就職したいと考えて、高校3年の進路活動で担任の先生にすすめられたことがきっかけでした。女性社員が多くて雰囲気の良さを感じたことと、有給休暇がきちんと取れていること、働きながら成長できそうだと思えたことが志望した理由です。


浄法寺さん)大学は東京でしたが、就職は故郷の青森に戻ろうと、青森市で開かれた合同企業説明会に参加したときに当社を知りました。会社説明のなかでユースエール認定企業という話が出たので、どういう認定なのかをスマホで調べました。若者が働きやすい環境を整えた中小企業を国が認定する制度だとわかって、いい会社だなと。ユースエール制度が会社に興味をもつきっかけになりました。説明会に参加された社員のみなさんの対応もすごく丁寧で印象が良かったので、入社を希望しました。

青森レコ画像_6 ━現在の仕事とやりがいを教えてください。

沼山さん)顧客企業の施設で働く従業員への各種教育や研修の運営業務に携わっています。会場の設営や参加者の受付、進行補助などが主な仕事です。やりがいを感じるのは、自分の仕事が誰かのために役立っていると実感できたときです。感謝の言葉をもらったりするとうれしいですし、仕事のモチベーションにつながっています。


浄法寺さん)今の仕事は文書資料管理業務です。原子力関連の会社に常駐して、機械の取扱説明書の登録管理や現場への配備業務をしています。取扱説明書の最新版がないと事故につながる危険性もあるので、責任のある重要な仕事だと感じています。そうした仕事や、会社が定期的に行うビジネスマナーや仕事への向き合い方を学ぶ研修などを通じて、社会人としての成長を実感できることがやりがいになっています。

青森レコ画像_7 ━会社の好きなところ、気に入っているところはどこですか。

浄法寺さん)どんなことにも真摯に向き合ってくれる先輩社員の姿勢です。コロナ感染者の増加で、入社前研修が対面からリモートに替わったときも即座に対応されて、私が不安にならないようにメールで連絡を取り合い、リモートによる面談も行ってくれました。そういった姿勢が好きなところです。


沼山さん)メンター・メンティー制度です。研修の運営で受付を担当する際、参加者の方とどのように会話し、コミュニケーションを取ったらいいのかなど、仕事の悩みや課題にメンター役の先輩がアドバイスをくれてとても助かりました。


━今後の仕事の目標を教えてください。

沼山さん)今は基本的な業務内容を覚えて身に付けている段階ですが、経験を積み重ねて、研修時にトラブルが起きても臨機応変に対応できるなど、覚えたことを応用しながら業務に取り組めるようになりたいと思います。


浄法寺さん)文書管理に関する資格も取って、知識、能力を高めて自分自身がレベルアップしていきたいです。できることをコツコツと積み上げていくことで会社に貢献し、将来的にはリーダーシップを発揮できる人材になりたいと思います。

青森レコ画像_8 ━最後に入社を考えている人へのメッセージをお願いします。

浄法寺さん)入社して感じたのは、社員一人ひとりのレベルアップを積極的に手助けしてくれて、チャレンジすることを後押ししてくれる会社だということです。残業は多くなく、有給休暇も取りやすいので、他の企業に就職した友人からうらやましいと言われることもあります。働きやすい会社であることは間違いありません。


沼山さん)社内研修や人材を育成するための制度が整っているので、スキルアップしたい方にはぴったりな会社だと思います。お客様対応や資料作成など幅広い業務が経験できます。社員の年齢層が広いので様々な考えも吸収できます。入社2年目ですが、毎日が学びの連続で充実しています。入社して、ともに成長しましょう。

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