交通誘導警備と雑踏警備が中心の会社です。交通誘導警備は、工事現場近くの道路上で旗や誘導棒を持って車や人の往来の安全確保に努める仕事です。雑踏警備では、地元の神社の初詣の警備を2007年の会社設立時から任されています。今年は私も大晦日の夜に初詣客の警備にあたりました。花火大会やマラソン大会などのイベントの警備にも他の警備会社と協力して関わっています。

社員12人、契約社員8人の小さな会社ですが、周りに迷惑をかけない基本的なマナーは徹底されていると思います。私たちの警備員５、６人が打ち合わせで現場事務所に入ったとき、脱いだ靴がきれいに揃えられていたのを見たお客様からほめられたことがありました。入社研修で指導したマナーが実践されているのを知ってうれしかったです。

労働環境で言うと、比較的休みが取りやすいのも特徴です。公共工事での交通誘導警備の仕事が多いので、年度始めの４～6月は仕事が少なく、その時期に有給休暇を取るように勧めています。従業員の有給休暇の年平均取得日数は14日で、取得率は約9割に上ります。残業も月平均14時間くらいです。高齢の従業員や農業との兼業者もいるので、会社の売上よりも働き方重視で考えています。

ユースエールの認定基準をほぼクリアしているので取得しませんかと、ハローワークからお話があったのが最初でした。正直に言うと、当初は関心ありませんでした。この仕事は年配者が多く、そもそも若い人が興味を示さないからです。ただ、この認定を取り続けることが、良い会社にしていく基本姿勢になるんじゃないかと考え直して、若い人が入りやすい会社にしたいという思いもあって取ることにしました。女性のいない職場だったので、産休や育児休業制度を新たに就業規則に盛り込んで、認定基準を満たして2019年度に取得しました。

昨年、鶴岡市内の高校から男子生徒が職場見学に来ました。高校生の職場見学なんて初めての経験です。また昨年は、ハローワーク主催の合同就職説明会にも参加しました。ユースエール認定企業として紹介されましたが、誰も立ち寄らないだろうと思っていたら、20代を含めて３人が話を聞きに来てくれました。採用には至りませんでしたが、地元で徐々に知名度が上がっていけばいいかなと思っています。

警備の仕事は黙々と働く印象がありますが、意外と道行く人からの反応があるものなんです。初詣の警備でも、誘導の声かけをすると「ありがとうございます」「ご苦労様です」と言葉を返してくれます。そういうやりとりはうれしいですし、やりがいにもなります。対面のコミュニケーションが苦手だという人がこの仕事には多いのですが、徐々に慣れていく経験が積めるかもしれないですね。

当社では、交通誘導警備業務や雑踏警備業務に必要な資格取得を支援し、受験費用も全額会社が負担しています。昨年春、交通誘導警備業務2級を取った社員は、仕事が閑散期ということもありましたが、受験の1カ月前から指導役の先輩社員を付けて、学科と実技試験の勉強に集中させました。交通誘導警備業務1級や2級の資格を持っていると、高速道路や国道での警備リーダーとしての業務ができるので、仕事の幅が広がります。契約社員で入社し、資格を取ると正社員にしているので、会社も力を入れて人材を育てています。若い人が働きやすい職場づくりを目指してユースエールの認定を受けました。興味のある方はぜひ問い合わせてください。

20歳のころ、ハローワークで求人を見つけて入りました。それまでは派遣社員で製造工場での軽作業などの仕事をしていたのですが、安定した仕事に就きたいと思ったのがきっかけでした。

有給休暇は取りやすいですし、残業も少ないので働きやすいです。また、会社が年間契約する仕事の交通誘導警備をこの6年間任されているので、責任を感じながら仕事しています。交通誘導警備業務2級を入社5年目で、その翌年に1級を取りました。会社から勧められて資格を取りましたが、先輩社員が受験指導もしてくれて、受験費用も会社が持ってくれました。取得後は昇給し、主任にもなったので会社には感謝しています。

車や自転車、歩行者など周りの安全に気を配る、神経を使う仕事ですが、誰もが始めやすい職業です。会社に入って資格を取れば仕事の幅も広がります。今は私が最年少なので、若い人が来るのを待っています。