「ユースエール認定企業」インタビュー

  • 中小企業等金融業
  • 2024.01.19
【掲載1】トップ・3人集合写真①

左:中原悠喜さん(地区担当渉外係・2020年入庫)
中央:岡﨑良介さん(常務理事・総務部長)
右:大牟田美綺さん(預金係・2021年入庫)


神奈川県央と南西部を営業エリアに職員約250名が従事する中南信用金庫。2018年と19年にユースエール認定を受けた後、離職率が認定基準を満たせずに更新を中断、2022年に再取得しました。この間にメンター制度を導入するなど、新入職員の定着を図る取り組みを進めたと、岡﨑良介常務理事・総務部長は話します。会社説明会でユースエール認定企業だと知ったことが志望動機になったという入庫4年目の中原悠喜さんと、入庫3年目の大牟田美綺さんが職場環境などについて語ってくれました。


【掲載3】岡﨑常務理事_左向き①
岡﨑常務理事・総務部長に聞きました
━はじめに事業内容を教えてください。

神奈川県大磯町に本店があり、県央から南西部の10市8町1村の営業エリアに17店舗を構える信用金庫です。中小企業や住民の方に預金や融資、為替業務などを行う金融機関として1932年に創業しました。預金量は2023年9月末現在で3457億円と、全国254ある信用金庫の真ん中ぐらいの規模で、正規職員が約250名います。


━職場の特徴を伺えますか。

アットホームで風通しの良い職場だと思います。インターンシップの参加学生からも「雰囲気がいい」という感想が毎回挙がり、2021年度に実施したお客さまアンケートでも、当金庫の全体的な印象について83%が「感じが良い」との評価をいただきました。お客さまの好感度を上げる施策を考える顧客価値創造委員会があり、各店舗に「好感度スキル向上リーダー」を配置しています。職員のマナー向上や店舗の明るい雰囲気づくりに努めてきた結果が評価につながったのだと思います。また、中小企業診断士の資格をもつ職員が経営相談に無料で応じる「経営情報センター」を1998年に開設しています。「地域共創」という経営理念から、県内の信用金庫としていち早く設けたことも当金庫の特徴の一つです。

━2022年にユースエールの認定を取られていますね。

実は2022年は再申請による取得で、その前の2018年と19年に認定を受けていました。2020年の更新時に、12項目ある認定基準のなかで離職率(直近3事業年度の新卒者などの正社員として就職した人の離職率が20%以下)だけが基準を満たせず、2022年に再度認定基準をクリアしたため、改めて申請しました。


━その間に若手職員の離職対策をされたのでしょうか。

新卒採用した若手が2019年度に5名退職したことを受けて離職対策として、2020年度からメンター制度を採り入れました。新入職員に付くメンターは、入庫5年以内の他店舗に勤務する職員で、新人と同じ業務に当たる同性です。業務時間内に基本1時間半の面談を毎月1回、1年間続けます。自分の職場では聞きづらいことや仕事の悩みなどを話して、ストレスをため込まないようにしてほしいと思いました。結果として新卒者の退職は減って、2020年度2名、21年度3名、22年度1名、23年度は現時点でゼロです。


【掲載2】岡﨑常務理事_右向き①
━ユースエールの認定を得て良かったと感じることはありますか。

厚生労働大臣による認定がエビデンス(根拠)となって、自信を持って仕事もプライベートも充実できる職場であることをアピールできます。そこを自社の強みとして、会社説明会やインターンシップなどで伝えています。実際に効果はあり、ユースエールが志望動機になったと話す学生が増えてきました。私たちは地域に密着した金融機関なので、職員も県内在住者がほとんどです。地元で働きたいという若い人に、ワーク・ライフ・バランスの取れた職場であることがわかりやすくアピールできていると思います。


━職員の2022年度の月平均所定外労働時間が3時間、有給休暇の年平均取得実績が13.9日とありました。これをどのように実現しているのでしょうか。

これは政府が働き方改革を提唱する以前からのことで、残業をする際は上司に申請するなど時間管理を徹底して、効率的に働く意識を定着させてきました。今も会議で時間管理を促しています。その結果が月平均3時間の残業であり、年末や年度末の繁忙期以外は17時半の定時で帰るのが当たり前になりました。有給休暇についても5営業日まで連続で取れるリフレッシュ休暇制度を設けて、全職員が年1回、両土日を含めて9連休を取る職員がほとんどです。


━若手の人材育成で力を入れていることはありますか。

金融業務の専門知識を身に付ける教育プログラムを充実させています。簿記や融資、企業分析、税務などを入庫から6年目まで毎年段階的に学べる通信教育と集合研修を組んでいます。また、国家資格取得援助制度を設けており、指定の援助対象講座の受講者に対して、中小企業診断士は受講料の全額、税理士や社会保険労務士などは受講料の半額を援助する制度があります。自分の能力開発のためにがんばる職員をサポートする仕組みを整えています。


━最後にこちらの信用金庫で働いてみたいという若い人へのメッセージをお願いします。

ワーク・ライフ・バランスが実践できる職場であると自信を持って言えます。神奈川県内の企業で働きたいと考えている人は、中南信用金庫を候補の一つにぜひ挙げていただけたらと思います。


【掲載4】中原さんと大牟田さん①
2020年入庫の中原悠喜さんと2021年入庫の大牟田美綺さんに聞きました
━入庫を志望した理由から教えてもらえますか。

中原さん)ユースエールに認定されていたことが理由として大きかったです。会社説明会で認定企業だと聞いて調べたら、残業時間や離職者が少なく、人材育成に力を入れている優良企業が認定される制度だとわかりました。説明会の後に支店見学へ行った際、職員の方に月の残業時間を聞いて、本当に少ないのかどうかも確かめました。認定基準と現場とのギャップがなく、金融機関で働きたかったこともあって当庫を志望しました。


大牟田さん)地元企業であることと、金融知識を身に付けたいと思ったことが志望した理由です。会社説明会に参加してみると、残業時間が短いなど働きやすい環境が整っていることも魅力でした。


【掲載5】中原悠喜さん_右向き①
━これまでの仕事内容と、そのやりがいを聞かせてください。

中原さん)入庫してから今も地区担当の渉外係をしています。定期的にお客さまを訪問して、融資や預金の受け付け、資産運用の提案などをしています。個人客を中心に200軒ほど受け持っています。1人で担当するには結構なボリュームですが、やりがいはすごく感じます。無形の商材を扱う金融は、営業担当の人間性や提案力が評価される仕事だと思っているので、結果につながることがまさにやりがいです。入庫2年目のとき、ご提案を続けていたお客さまに大口預金の契約をいただきました。「中原さんが担当で本当に良かった」と言ってもらえたことが嬉しく、今も印象に残っています。


大牟田さん)本店営業部の預金係として、預金や出納、窓口業務を担当しています。本店は入庫年数の浅い職員が多く、私もその1人ですが、任せてもらえる仕事の範囲が広がってきたり、上司に「安心して頼めるよ」と言ってもらえたりしたときにやりがいを感じます。


【掲載6】大牟田美綺さん_左向き①
━中南信用金庫の良いところを教えてください。

中原さん)やりたいと思ったこと、挑戦したいことを後押ししてくれる環境があることです。今年、本店営業部から厚木市の林支店に異動したのですが、融資業務の経験を深めたく、かねてより法人営業の仕事がしたいと上司に言っていたこともあり、事業者への融資量が伸びている林支店に配属されました。背中を押してくれたことに感謝しています。


大牟田さん)やはり一番は働きやすい環境です。残業はほとんどないですし、有給休暇も取りやすくて、10月には平日5日と前後の土日を合わせて9連休のリフレッシュ休暇を取りました。2泊3日で京都を旅行したり、何もせずにのんびりと過ごしたりしました。別会社で働く兄や姉は入社1年目から残業が多かったので、私が17時半の定時に帰るというと驚きます。もう一つ良いと思うことはメンター制度です。担当する仕事でちょっと気になっていることや、業務の専門知識をどうやって勉強したかなどを月1回のメンターとの面談で聞けるので、小さな疑問や悩みが解消できました。


━最後にこちらで働きたいと考えている人へのメッセージをお願いします。

中原さん)人間関係に悩むことがなく、残業も少なく働きやすい職場です。入庫して不安な1年目にはメンター制度もあります。私には入庫5年目の渉外係の先輩が就いてくれました。営業の数字が取れないときの考え方や、仕事を終えてからの過ごし方など何でも率直に聞けました。そうして先輩が見守ってくれますし、金融の知識がなくても働きながら学べる制度が整っているので、安心して志望してください。


【掲載7】大牟田美綺さん_仕事風景
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