「ユースエール認定企業」インタビュー

  • 情報通信業
  • 2022.04.04
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左:熊木明子さん(管理部マネージャー)
中央:鈴木孝明さん(代表取締役社長)
右:佐藤びく太さん(第3システム部・2019年入社)


千葉県我孫子市に本社を置くシステムスリーテンは2003年の創業以来、大手メーカーのソフトウエア開発やインフラ構築などの事業で業績を伸ばし続けています。システムエンジニア(SE)の経験がない新卒や社会人を正社員として毎年採用し、一人前の技術者に育ててきました。鈴木孝明社長と管理部の熊木明子マネージャーに、若者のやる気を引き出す職場づくりやユースエール認定取得のいきさつを、ハローワーク主催の会社説明会で入社を決めたという在職4年目の佐藤びく太さんに働き甲斐などを語ってもらいました。


S310_2(鈴木社長)
鈴木社長と熊木マネージャーに聞きました
━はじめに、事業内容を教えてください。

鈴木社長)2003年の創業から主にソフトウエア開発と企業内向け業務システムの開発をしています。三つの事業拠点で仕事内容が分かれていて、千葉県我孫子市の本社では通信機器の開発や自社商品のアプリ開発などを、東京オフィスでは企業の基幹システムやネットワークの構築・運用などを、名古屋オフィスは車載機器や工作機械のソフト開発などをしています。


━会社が「強み」としている点はどこですか。

鈴木社長)エンジニアの技術力と人間性です。技術力はエンジニアとして当然必要なものですが、いくら技術があっても、人から好かれる人間性を備えていないと継続して仕事はいただけません。素直にお客様の話が聞けて、望まれるものを提案する力が大事です。コロナ禍でも増収増益なのは、この二つを会社として育ててきたからだと思っています。

S310_3(鈴木社長の立ち姿) ━2017年にユースエールを取得しました。なぜ認定を受けようと思われたのですか。

鈴木社長)採用で有利に働くことを期待して取得しました。高等専門学校と大学の新卒やSE未経験者を毎年採用していますが、民間の求人サイトに月々何十万円もかけて募集しても、大手に奪われて人が採れないんです。ハローワークでも毎年、新卒を募集していたので、職員の方がユースエールの取得を勧めてくれたのですが、その認定基準が、ワーク・ライフ・バランスに取り組む会社の方針と一致していたことも取得しようと思った理由でした。残業せずに納期に間に合うよう管理を徹底していて、今では残業時間は月平均3時間程度です。有給休暇も取得奨励日を設けて、飛び石連休の間の平日や夏休みの前後に付けるなどして社員平均で年間11日取っています。ゆとりのある生活で気力が増して生産性が上がる好循環を目指した取り組みとユースエールがマッチしたという感じです。

S310_4(熊木マネージャー) ━認定の申請手続きで苦労することはなかったですか。

熊木マネージャー)取得した2017年の前の年も申請を検討したのですが、有給休暇の取得率が認定基準にわずかに達していなくて見送った経緯があります。2017年以降も認定を更新していますが、有給休暇の取得率は毎年気を付けていて、11月あたりになると有休をあまり取っていない社員にメールを出して取るように促しています。


━ユースエール取得の効果は実感されていますか。

鈴木社長)感覚的ですが、取得前に比べて応募が1.5倍くらいになりました。「いくつかの会社を受けているが、ユースエールに認定されているので優先して考えたい」と言ってくれる学生もいます。残業が少ない、休みが取りやすいと一企業が言っても、本当かなと思われてしまう。そこを国の認定があれば、この会社が言っていることは正しいんだという裏付けになります。その強さを感じますね。

熊木マネージャー)小さな会社なので大規模な合同説明会だと、大手企業のなかに埋もれてしまったり、そもそも参加できなかったりします。ユースエールを取得してからはハローワーク主催の面接会に優先的に呼んでもらえますし、会場ではユースエールの旗まで用意してくれて若者が働きやすい会社だとアピールしてくれるので、話を聞きにくる方も増えて助かっています。

S310_5(鈴木社長と熊木マネージャー) ━従業員51人全員が正社員とのことですが、雇用や人材の育成についての考えを教えていただけますか。

鈴木社長)正社員1本にしているのは会社の体力を強くするためです。新卒やSE未経験者を採用して、入社から約3カ月間の研修期間は外部講師を使ってSEの基礎を学び、その後は現場でのOJTで育てます。研修期間には社会人としての心得やマナーも教えています。社員にはいろいろな経験を積んでほしいので海外研修にも行かせています。コロナ禍前は年に数人、米国のシリコンバレーなどに旅費と滞在費は会社負担で送り出しました。何をするかというと、GoogleやMicrosoftなどの本社を訪ねるんです。当然中には入れませんが、外から見て空気を感じて来いと。研修というよりは半分旅行ですが、若い人には広い視野と夢をもって成長してほしいと思って始めました。コロナが明けたら再開するつもりです。


━最後に、これから入社してくる人へのメッセージをお願いします。

鈴木社長)2021年度は通年で10人ほど採用し、2022年度は20人の採用計画を立てています。SE未経験者を育てるための教育システムがありますので、エンジニアとしての高いスキルを目指して勉強し、目標に向かって進んでいける人に来てほしいと思います。


S310_6(佐藤さん)
2019年入社の佐藤びく太さんに聞きました
━入社のいきさつから教えてもらえますか。

再就職を考えて参加したハローワーク主催の合同説明会で話を聞いたのがきっかけでした。前職ではゲームアプリの開発をしていたのですが、月60時間くらい残業して体調を崩してしまったので、残業がほとんどないということや、ユースエールの認定企業だと知って、この会社を受けてみたいとハローワークの職員に伝えて、後日面接を受けました。


━ユースエールがどんな制度か知っていましたか。

知らなかったので説明会の会場で、スマホを使って調べました。若い人が働きやすい環境を整えている会社だとわかったので、ぜひ話を聞いてみたいと思いました。


━今はどんな仕事をしていますか。やりがいを感じるところはどこですか。

SEとしてウェブアプリケーションの開発をしています。この分野は技術の進歩が速いので、勉強が大変だと言われますが、私自身はその勉強がモチベーションになっていて、新しい技術に触れられることが楽しいし、それがやりがいになっています。エンジニアとしてステップアップしていきたいと思っています。

S310_7(我孫子本社・提供写真) ━最後に、入社を考えている人へのメッセージをお願いします。

入社して3年になりますが、エンジニアとして成長しやすい会社だと感じています。技術的な勉強の機会を会社が薦めてくれるので、Microsoftのイベントには毎年参加して新たな情報を吸収しています。イベント後に社内で報告会を開いて、みんなに説明することで自分の理解がさらに深まって、それもまた勉強になっています。エンジニアとしてステップアップしたい人には良い職場だと思いますよ。

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