「ユースエール認定企業」インタビュー

  • 卸売業・小売業
  • 2019.05.31

左:明石耕作さん(代表取締役社長) 中央:下城一将さん(2015年入社) 右:高柳一朗さん(財総務部)


お客様を支え、つなぎ、守り、新しい価値の創造をお手伝いする。株式会社トヨコン様は、愛知県豊川市に本社を置く、物流の総合商社です。精密機器の梱包資材の開発や物流で高い評価を受ける同社は、ここ数年、お客様の物流に関する課題解決のベストパートナーとして、ソリューション事業にも力を入れています。今回は、そうした会社の変革をリードした若き代表取締役の明石耕作さんと、ユースエール認定の取得から採用活動まで幅広く活躍されている人事の高柳さん、そして、入社4年目となる下城さんの3人にお話を伺い、会社とそれぞれの歩みについて詳しくお伺いしました。


経営者に聞きました
―はじめに、トヨコングループの事業内容や特長について教えてください。

当社は1964年に大手精密機器メーカーの製品の梱包事業からスタートし、現在はトヨコングループとして梱包資材の開発から包装設計、システム開発、梱包、輸送に至るまで総合的な物流サービスを提供しています。精密機械を四角い箱に入れるための包装設計はノウハウの塊ですし、資材開発から輸送までを一貫して手がけられる体制によって多種多様なお客様からのあらゆる相談に応えられることも、私たちの大きな強みだと考えています。


―ユースエール認定を取得しようと思ったきっかけは何ですか?

詳しくは採用担当の高柳くんから話してもらいますが、私自身の社長就任をきっかけに社内の変革に力を入れ始めました。もともと、当社は大手メーカーの受注仕事が中心だったこともあり、どちらかといえば指示を待つタイプの社員が多数を占めていましたが、メーカーの生産体制が海外に移っていくなか、会社も社員も変わる必要があったのです。そこで、経営理念にも“共創”を掲げ、社員にも自ら考え、行動する“自立”を求めました。そして、営業部隊を強化し、新しい風を吹き込む存在として新卒採用にも力を入れることにしました。とはいえ、梱包や物流の仕事の魅力は、若い人にはなかなか伝わりません。そこで、まずは一緒に働く“人”や“職場”の魅力を入り口に採用活動に取り組むことにしました。ユースエール認定の取得もその一貫です。


―そこから会社の変革はどのように進んでいったのですか?

今年あたり、いよいよ社員の3分の1が新卒採用で入社した社員たちになります。彼らが主力になっていくと、きっと、これまで以上に社内の雰囲気も変わるのではと思っています。事業においても、梱包・物流の基盤の上に、お客様と一緒に新しい価値を生み出していくケースが増えていくことでしょう。また、私たちはお客様のお客様を知ることを大切にしており、現在はお客様の様々な課題解決、改善提案のパートナーを目指しています。大きい会社より、“良い会社”へ。そのためには、人の成長が不可欠です。若手社員を中心に、ロボットについて学ぶ研修を開催するなど、日々進化していく物流業界の中で、当社もより進化を続けていかなければなりません。私たちの経営理念や雰囲気に共感し、物流業界を支え、進化させたい若者は、ぜひ、トヨコングループを訪ねてみてください。



採用担当者に聞きました
―ユースエールの取得認定の過程を教えてください。

社長も話していましたが、梱包・物流事業に最初から興味を持っている学生はそう多くありません。その中で、会社の魅力をアピールするため、認定マークの取得に興味を持ちました。最初は愛知県の「あいち女性輝きカンパニー」という認定マークを取得、その次にユースエールに挑戦することにしました。取得のための資料作成などは入社2年目の若手社員に任せたのですが、その結果、彼女自身が会社の制度や状況を詳しく理解できたことは、まず、一つの成果でしたね。採用活動での利用はこれからですが、すでにハローワークの求人票で優遇を受けるなど、メリットを感じています。また、社内に対しても良いPRになりますし、「この働く環境を維持し、より良くしていく」という約束事としても機能していると思います。


―トヨコングループで、若手社員が働く魅力は何だと思いますか?

じつは、2014年から2018年までの間に26名の新卒社員を採用したのですが、誰一人まだ離職していません。そこで、採用担当として、「なぜ、会社を辞めないのか?」という質問を全員に聞きにいきました。結果、様々な回答がありましたが、共通していたのは、「周囲の先輩たちが常に声をかけ、サポートしてくれるから」という回答でした。そして、そういう環境で育った社員たちが、「今度は自分が…」と後輩の面倒を見る良い循環を生み出していたのです。


―最後に、これから入社する若手社員に期待することを教えてください?

当社の場合、新卒で入社してくる社員は、総合職として様々な業務を経験しながら成長を目指します。包装資材の設計業務を行なった後に営業を経験したり、愛知県で既存の営業先を担当した後に関東に異動して新規開拓に励んだり。そうした多種多様なキャリアステップの中で専門性を深めていっても良いですし、ジェネラリストとして、いずれ経営に携わるような思考力、幅広い視野を身につけていっても良いと思います。私自身、梱包の現場からスタートし、お客様の在庫管理を担当した後、採用の仕事をしていますが、すべての経験が役立っています。ぜひ、一緒に成長し、トヨコングループを盛り上げていきましょう。




若手社員に聞きました
―この会社に入社しようと思ったきっかけは?

大学時代は社会福祉について学んでいました。就職活動では、業界は絞らず、様々な企業を見て回っていました。トヨコンに興味を持ったのは、地元の先輩から「社風が良い会社」と聞いたから。さらに、説明会に参加すると、梱包資材の開発から販売まで幅広く手がけており、お客様の困りごとを解決するソリューション営業ができるという点に魅力を感じました。入社後は物流企画へ。この部署がまさにソリューション営業の最前線チームで、入社1年目から希望が叶った形になります。ただ、入社間もない自分にお客様のニーズや課題を聞き出すことは簡単ではありません。案件を受注するまでのスピードも遅いですし、最初は相当に苦労しましたね。


―そこから、どのように成長していったのですか。

じつは、入社2年目の頃、仕事でミスをしてしまい、お客様に迷惑をかけてしまったことがあるのです。その時に、同じチームの二人の上司が一緒にお客様先まで謝罪に行ってくれて。しかも、帰り道に「焼肉、行くぞ」と声をかけてくれたのです。この時は「本当に人間関係の良い職場に入ったな」と思いましたし、「もっとがんばろう。そして、自分も後輩ができたら同じようにサポートしたい」と思いました。また、ソリューション営業のチームは、なかなか受注まで至ることは少ないですが、そのぶん、受注できた時はうれしいですね。自分の考えた工夫が認められた瞬間でもありますし、一緒に課題解決する社外のパートナーが増えていく感じも好きです。



―今後の目標と、就職を考えている若者へのアドバイスをいただければ…。

僕の所属する部署は、当社にとっても新しいチャレンジをしている部署です。“自動化”や“省人化”といったテーマのもと、ロボットについて学ぶ機会もあります。物流の総合商社である当社の新規事業を確立させるうえでも、僕自身、チャレンジし続ける人間でありたいと思っています。若者へのアドバイスですか?就職活動は、会社や社会を知る良い機会ですので、最初は絞りきらず、幅広い業界を見ることをおすすめします。いろいろな業界や会社を知れば、想像力も広がりますし、思わぬ良い出会いもあると思います。


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